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ゲームは1日100時間!!!
 

子供を1人で家にずっといさせたらどうなるか。


彼と同い年だった頃の僕は一日中ゲームをしていて、帰って来た母に「ゲームばっかりしてはいけません」と怒られた。


高校生くらいになると、友達を呼び、彼らに料理を振舞っていた日もあった。


ただ、古民家に1人取り残された彼は僕ではなかった。


「地獄だ、拷問だ。」


1人になった時に感じた無力さ、寂しさ、ひもじさ。


生まれて9年、初めて「孤独」を経験したために「二度とここに来たくない」と言っていた彼が、「またここに来たい」というようになるまでのお話をお送りいたします。



大きな誤算と眠れない夜




一緒に山添ライフを送ったヒカルは名古屋に帰った。

もっと滞在したい!と言っていたけれど、次の日以降に森を探検できないことがわかったヒカルを見送ったカイと僕はコンビニに寄ってアイスを食べる。

どこか友達を遠ざけているようなカイはヒカルの去った後もいつもと変わらずそっけない態度をとっていた。


明日は大阪に出張だ。

少なくとも三日間は山添には帰ってこれない。

当初、彼を大阪に連れて行くつもりであったけれども、どこか自分のために周りの人が動いて当たり前だと思っているように感じられた。


そんな様子を見た僕は悪魔のような提案を思いつく。

ちょっと三日間サバイバルをさせてみよう


サバイバルとは言えども、彼を放置するのは実質一泊。大阪での用事を終わらせた夜に一度山添に帰ってくるので、それほど長い時間彼を放置するつもりはなかった。

けれども、僕が帰ってくるのは夜遅く。様子は見にくるけど、生活は共にしないスタイル。万が一のことがあったときのためにもスマホを持たせておいた。

彼のお母さんの了承も得て、いざ実行する。


カイにそれを話したところ「お金もあるし、カップ麺も買いに行けるし、IHも使えるんだから大丈夫でしょう。」とこちらも了承。


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......が、カイの想像以上に、絶望を覚えるくらいにサバイバルは苦痛だったらしい。
さりげなくゲームに飽きている




幸い、カイのお母さんの昔の知り合いが山添村に住んでいたこともあって、二日間ほどそこでお世話になったらしい。


大阪・豊橋・伊勢崎の出張をなんでこんなに山添村にいれないんだなんでこんなにあっちこっちいってんだちくしょうめこのやろう終えて帰って来た僕を見るなり、彼は嬉しそうな顔をしていた。


どうやら稽古相手がいなかったらしい木刀の打ち合いができることがうれしかったらしく、僕と合流して少し元気を取り戻したようだった。


かまわない生活で見えた「本当に恐ろしいもの」




「今、元気をなくして山添にもう二度と来たくないと思っているかもしれないから、そこをなんとかしてね」


そうカイのお母さんから言われたこともあって、今後の対策を考える。

次の出張は四日後。

どのみち、彼に面倒をかけすぎると、自分のやりたいことができない。


1人で暮らしていたカイに「何が辛かったのか?」のヒアリングをしてみても、答えは出なかった。

このままでは、また何も成長しないまま同じ悲劇が繰り返されるし、カイにとっての成長もない。

Ground Mole和光よりの風習として、「一人一人が自分で幸せを追求することができる」ことを運営方針にしているために、カイに1人でも生活できる力を授けることがカイにとっても僕にとっても幸せになると考え、それを実現させるためにまずはサバイバル生活をする上での障害が何かを調査する。


その第一段階として、カイに自分からの声かけをしないことから始めた


同じ空間にいるが、できる限り1人にする。

マンションの隣の部屋の距離感でカイに接することで、カイにどのような変化が現れるのかを観察した。


二日目に、カイの異変に気づく。明らかに顔が暗い。


どうしたのか?を聞いてみると「わからない」と言う。


その二日間の間何をしていたのかをカイに聞いたところ、カイにとっての最大の障害を見つけることができた。



「もしかして、飯?」



カイは「そういえば、ご飯食べたのカップラーメン一個だった。」と。


いや、普通に飯いっぱいあるやん。と思っていたけれど、どうやら彼にとって「美味しいご飯が食べられないこと」が最大の障害だったらしい。


でなければ、これほど近くにいたのにもかかわらず、あの時と同じ表情をするはずがない



お母さんから共有してもらったカイのメッセージを見ればそれは一目瞭然。


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一度、カイは自分で料理にチャレンジしている。

その味付けを聞いたところ、なんとオイスターソースオンリー
それはマズイはずだ



さらに、この日の夜は台所が寒すぎて行くことができず、夜ご飯を食べなかったらしい。



「おけ。だったら、カイでもできる飯の作り方教える。」


今の段階で何を作れるか、何を食べたいかを聞いてみたけれど、どうやらその気力がカイにはないらしい。


お腹を満たせば幸せも満ちた



まずはパスタの茹で方を教えた。

そもそも、ヒカルが目の前で作っていたこともあって、飲み込みは早かった。

湯切りして、パスタソースをかけるだけ。


あまりにも簡単なそれを食べたカイは驚くほど簡単に表情を変えた。


「美味しい!!!うまい!!!」


マジで飯が原因だったんかーい!となったけれども、どうやら仮説があたっていたようで一安心。


次に、和光の住民たちがよくやっていた「茹でたパスタにケチャップをかけて混ぜただけのケチャップパスタ」を食べさせてみる。


こちらも「うまい!!」と大声で叫ぶくらいに感動的なうまさらしく、これらを食べた後には以前の木刀をゲットしてテンションが上がりまくっていたカイにもどった

あとは、うどんを茹でて醤油と卵で食べた。どうやら、こっちよりもパスタの方がよかったらしい。


ご飯についてのレクチャーが終わった後、カイを買い物に同行させ、手持ちの予算で実現可能な食材を買いに行った。



「どれが一番量が入っていて安いのか」
「何が自分で作れるか」

いろいろ考えた結果、カイが買ったのは


・ウインナー240g
・マルちゃん製麺5袋
・牛乳
・ポテトチップス



え!?それでええの!?



と思ってしまったが、どうやらいざとなったらケチャップパスタのつもりらしい。



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サバイバル直前、2人で食べたトマトカレーは絶品だった。


サバイバルのリベンジ




「もう、絶対余裕。だって、三日待ったらWi-Fiもくるんでしょ?ご飯が解決されたらあとは問題ないよ。」


不安面が解決され、さらに三日後に合流するセーブポイント勢がWi-Fiを持って来てくれることを知って、この余裕っぷり。


念のためスマホを持たせて、第二回サバイバルのスタート。


ありとあらゆる心配が杞憂。


出発直前に作ったカレーを温めて食べ、マルちゃん正麺を食べ、ケチャップパスタを食べと自分で美味しいものを作り出せるようになった彼に怖いものはなかった。


俺が帰って来ても、明るいままで実に何も変わらない様子。



「最初のサバイバルは絶望したけど、2回目は余裕だった。たぶん、メンタルが強くなったんだと思う。」



サバイバルの途中、漫画を手に入れ、最終的にWi-Fiも手に入れたこともあって、彼に退屈はなかった。


セーブポイント勢が合流すると、Wi-Fiがあるためにずっとゲームばかりの生活をするのかと思ったらそうではなかった。

あの時とほぼ同様、食事の時以外は一切声かけをしなかったが、その間木刀を振り回し、「木刀はもう軽い」と言い始めて備中ぐわ(モノホン)を振り回し、さらに1人でボール遊びも始めるなど、勝手に新しい遊びを思いついてやるようになっていた


実際に、カイは痩せ、筋肉もついた。


さらに、はじめにイヤイヤやっていた洗い物に関しても、それなりにテキパキとこなすようにもなっていた。


「洗い物全部やってくれたら食費はタダでいいよ。」


美味しい食事ができない辛さを知ったカイは結果として労働も苦でなくなったのかもしれない。



最後に2人で東京に向かった時に、カイは「今回、すげー面白いことやったと思うから、学校に行って自慢したい。」と言っていた。


学校に行って自慢したい?


学校に行って自慢したい??


学校に行って自慢したい???


僕は腹を抱えて笑っていた。どうやら、山添に来ると、不登校の子供も学校の友達に話したくなるような経験をできるらしい。


なお、授業は受けないで、友達に自慢したらすぐに家で勉強をするらしい。まあ、授業は相変わらずだろうしね。


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最終日、一緒にすたみな太郎に行った。かなり大喜びだった。



子供がゲームにハマるのはゲームよりも楽しいことがないから




ゲームは1日1時間。


子供をゲームにはまらせたくない親がよくやっている制限だけど、これは間違っていると思う。


1日1時間しかできないなら、ゲームはあまりすすまない。

あまり進まないから毎日やる。

毎日1時間続けたならば、それは習慣になってしまう


習慣になってしまったら、もうそれは手遅れで、いよいよ彼はゲームから離れられなくなってしまう。


習慣になってしまえば、楽しいか楽しくないかはおいといて、とりあえずゲームをする。


まるで、クリアした後に無駄に100レベまで育てるように、惰性のままにゲームをプレイし続けることになる。


今回、カイには一日中ゲームをやらせてみた。


だけど、カイは結果としてゲームに飽きた。それどころか、ゲームではない遊びを自分で作って遊ぶようになっていた。



結局のところ、ゲームは飽きる。


だけど、習慣になってしまうと、ゲームをやめることができなくなる。


そんな面倒臭い習慣も、ゲームよりも面白いものがあれば簡単にやめられるし、ゲームをクリアしてしまえばなかなか戻りづらい。


なによりも、ゲームよりも面白いものがそこにあるのならば、人は必ずそっちを優先する


目標目的なき行動に飽きが出てくるように、ゲームも永遠ではない。


結局、スマホゲームにここまで大人がハマっているのも、ログインボーナスなどで「習慣」になってしまったからだろう。






よゐこの有野もそう言ってるし。


なんでも終わりがあるから楽しい。終わりがなくても楽しめるものは才能だと思う。



ゲームについても、終わってからも延々とやり続け、腕を磨ける人には才能があるのだから、そう言う人はプロゲーマーかゲーム実況者になってほしい。



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ちなみにゴールデンウィーク期間中、暇なキッズをまた預かってもいいなとも思っている。



もし興味がある方がいれば、facebookかtwitterのどちらかに是非ともご一報いただきたい。

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その他、山添に遊びに行きたい人もゆるっと募集する。

では!!





P.S


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北専用ルームであるはずの屋根裏部屋に勝手に自分のブースを作りやがった。
その辺にあるクッションを組み合わせて、リクライニングソファのようなものを作ったのには驚き、感心し、俺にも使わせろとか言っていたくらい。