とは言えど、謎の出張がちょこちょこ入るので、月の半分くらい。

 
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2019年1月27日。

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2018年の全てと言っても過言ではないGround Mole和光を閉鎖。

二日間の放浪生活を終えた1月29日、僕は忍者と天狗の里に入村した。



2日ほど大阪に滞在した後、約一週間ほど山添村に滞在したが、思いの外賑やかな生活に。



それもそのはず。この一週間の期間で来た人数は合計9人。

人でもたくさんだったこともあり、開拓もかなりすす.....んだような進んでないような



山添村にいる期間が長ければ長いほど、ここでやりたいと思うことがドンドン溢れてくる。


と、思うのも、ここにいれば、たとえ電気ガス水道のすべてを止められたとしても十分に生きていける確証があるし、食に関してもまず餓死する気がしない



それは、あの日和光の住民たちが体験していた完全無欠の「セーフティーライン」を今ここで享受しているからかもしれない。



山添村での生活はある意味僕の理想としているライフスタイルのそれに近い。

ただ、この小さな村だからこそ、慎重にことを勧めなければいけないことも多い。



現在、僕は都合により15日まで山添村を離れることになり、大阪の婚約者の家に滞在している。


インターネットのインフラが整っている今だからこそ、この一週間の生活で感じたことを書いていこうと思う。



この村では消費することが仕事になる






「勝手に畑に入って、勝手に野菜とってもいいよ」


あれだけ強固なネットは人を避けるためのものではなく、イノシシを避けるためのものだった。

奈良の古民家の向かいの隣にある個人商店のおばあちゃんからついにベーシック野菜をいただけることになった。


長い間、ライフスタイルの中に入っていた農業は、その義務を終えたときに老後唯一の趣味へと変わっていたらしい。

趣味が野菜作りではあるものの、農協に出荷することもなく、それを食べきれるわけでもないので、廃棄することが多いと聞いた。

これは安い食料を手に入れるためにスーパーを2個3個と周っていた僕にとって、かなり衝撃的な一言だった。

「豊作貧乏」などの言葉は聞いたことはあるものの、ある一定以上の量を作ったものの、行き場所を失った食べ物たちが無造作に捨てられている様子をこの目で実際に見たのは初めてだった。


美味しく食べられるのに、むしろ僕らにとってその活用法を無限に思いつけるものであったのに、それがゴミとして片付けられるのは大変心苦しい。


ただ、それは消費する僕ら以上に作ったおばあちゃんたちも感じられているのだろう。

だからなのか、それを美味しく調理し、美味しく食べたことを伝えたら、かなり喜んでくれて、また野菜をいただけた。


最終的にはなんと大量の鹿肉までいただけた。



村の人たちが我が家に訪れることも日常となり、顔を合わせて話をする機会も増えた。



「ずっと真っ暗だった家に、明かりがついているだけでも嬉しい」


「あの親父の顔を知っている人がここに住んでくれるのが嬉しい」




と、なんだか歓迎されているムード。


ただ、遊んでるだけなのに!!!




炭火という最強のオフグリッドツール

山添村に来て一番変わったのはエネルギーの考え方だと思う。

山添村はその名前の通り、奈良の山奥にある。

故に寒い。この時期、夜になれば平気で氷点下の気温になる。

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ただ、ここには火鉢という最強の暖房がある。

この火鉢、なんと料理と暖房とリラックス効果をすべて同時に提供することができる万能ツールなのだ。


火鉢を持っていると、いろいろなモノを焼きたくなる。

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中でも一番辺りだったのは焼きドーナッツ。

炭火の香ばしさと、外はサクっ中はフワっな感じがたまらなく美味しかった。


火鉢は自然と人があつまり、そこで緩やかな対話が始まり、ふと気がついたら部屋と体が温まっているあの感じもたまらない。


火鉢以外にも、七輪の活躍も目を離せない。

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七輪の強みは持続性。1時間火をつけていようが、燃料費は固定であること。


ヤカンに水を入れて、しばらく放っておけば、お湯が湧いているのもありがたく、おかげでこの時期の雑巾がけも辛くない。



ただ、もともとあった炭がだんだん少なくなってきたので、埋まっている炭窯を掘り起こして、炭も自作していきたい。


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やりたいことは目の前に転がっている

こんなつもりはなかった。が、開拓には付き物。


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露天風呂なんて作るつもりなかったのに!!!!


蔵の中で発見した木製の衣装棚。


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ボロボロの布団が収められたそれを取り出せば、風呂桶として立派に使えそうな素材があった。

また、一緒に開拓しに来ていた元同業者のみやこさんは庭師によって放置されたままの枝葉が気になったようで、庭の掃除をしてくれていた。



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めっちゃきれいになった。



ここにいればいるほど、やりたいことが無限に出てくるのは、今目の前に「やらなきゃいけないこと」が転がっていて、それ以外のことを何も心配しなくていいからかもしれない。



炭窯の復活だって、炭が僕らの生活を豊かにしてくれることがわかったからこそ。


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警察はいらない。少人数であることの利点と欠点

こんな理想郷ではあるけれども、若干の面倒はある。


これだけ広い土地があれば、誰かに迷惑をかけるビジョンがなかなか思い浮かばない。


だけど、周りはいろいろなことが心配らしくて、それをしょうがないなとも思いつつもやっぱり面倒くさいなと思ってしまう。




一つは焚き火について。


よほどの強風であったりしない限り、これだけ広ければ外に燃え移る心配はないけれども、表で何かを燃やしたりすると、火事が起こらないかが心配らしい。


「焚き火、別にしてもいいと思うけど、消防がいろいろ言うからねぇ」


その他、周辺の人たちからは車を停めていいスペースだと思われているのに、そこで駐車違反きっぷを切られた事例があったりと、行政が市民の利便性を邪魔している話をよく聞いた。



そして、僕がここに来たことはすでに村中の人に知れ渡っているらしい。



「私達はあなたたちと話して、悪い人じゃないってことを知っているけれども、よく知らない人たちからしてみれば怪しい人なのよね。」



悪事千里を走る。


千里を一夜に駆けるスピードは田舎の伝言ゲームならではだけど、伝言ゲームであるために、真実はどんどん闇の中に隠れていく。


別に悪いことはしていなけれども、「ここで結婚式をやってみたい」「サウナを作りたい」が結果として、いろいろな誤解を生んでしまっているのかもしれない。

情報の周りは早いのに、正しい情報が伝わりづらい田舎の欠点をよく知った。


ただ、田舎の欠点を一発で覆すことができる魔法のツールを知らないわけでもない。


そのカードを切れるのはいつになるか。いや、できることなら早い方がいい。


バレンタインの日。


その手を打つ準備をするために、古民家のオーナーさんとの話し合いをすることになった。




つづく。