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忍者の里・伊賀から車で20分。


空を見上げれば満点の星空。いかにもロマンチックだけど、車を運転している身ならば絶望的な視界の先にその村はあった。


奈良県山辺郡山添村。


奈良市の大合併から免れた歴史古い村かと思えば、昭和の大合併で統合した2つの郡の頭文字を取って適当に名付けられたらしい場所に僕と女将はやってきた。


車が入れない真っ暗な道、滑る足元(コケた)。


もう、ここから出られないんじゃないかと思いながらたどり着き、明かりをつけてみたら、そこには目を疑うほどに立派な豪邸が建っていた。



それは2月からしばらくの間お世話になる僕の新居だった。

大阪行きはなくなりました。




2018年はホームレスを辞めて、ホームレスに戻る決意をした年だった。

和光は1月27日に退去。(しかし、大学最後の試験が1/31。)

「大阪に移住する〜!」なんて適当に言っていたが、移住先がアタフタしていたためにそれがなくなったので、どうしたものかと思ったときに、ある案件を思い出した。


「大正時代からある民家使っていいから、ちょっと開拓してくれない?」


その依頼主は父の友人・Nさん。

人口ワースト5の都道府県にある某国立大学出身の父にとっては、生涯で唯一大学卒業後に出会った先輩だった。


半分くらい酔っ払っていたので、よく話は覚えていなかったけれど、どうやら竹がわんさかあったり、ヒノキがバーゲンセールのようにあるので、自由につかっていいとのこと


その古民家と土地は奈良にある。




「とりあえず、ここで開拓すれば住居はなんとかなるな!!!」


と思いNさんにコンタクト。年末福岡帰省の途中だったこともあるので、1月の5,6,7のどこかで寄らせてください!とご相談。


すると、Nさんは大喜びだったらしく、わざわざ仕事終わりに新幹線で三重まで飛んできてくれた
もう、感謝しかないです。



去年の2月に大阪まで運んだ車を借りて、女将を連れMさんと三重で合流する。


「何日くらいいるの?」


「今日見て帰れれば....」


「え?今日帰るの?」


「いえ、帰りません。泊まります!」


僕らは日帰りの装備だったので、ほぼ何も準備できていない。


だけど、その場のノリで2泊3日例の土地に滞在することになった


忍者の里で戯れる



まずは装備を整える。


「何もないから、サバイバルだぞ?」


と若干脅されながらも、買い物を済ませる。


GET!
白菜・豚肉・青天の霹靂(米)・ビール・コーラ・ジャスミンティー・アジシオ・納豆・インスタント味噌汁・使い捨てドリップコーヒー・みかん



「ここに来たからにはぜひとも伊賀牛を食べてほしい。」


夜にすき焼き屋を予約していただき、伊賀上野城を見物。

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Nさんは植物と住宅にやたら詳しかったこともあって、普段考えないような視点でお城探索をすることができた。


すき焼き屋に向かい、そこで奈良でどのようなことをやるのか作戦会議が始まる。

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とにかく僕はサウナと本とシーシャのある精神と時の部屋を作りたかったので、それを提案したところ、Nさんは快諾。


ここに僕が滞在し、開拓することが決定した。

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ちなみに、僕らが行ったすき焼き屋は名阪茶屋。5000円のカツカレーの存在を初めて確認した。

まあまあ酔っ払ったので、運転代行をお願いして、いよいよ例の古民家へ。



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ん!?



家の中のある部屋にあった、その家の航空写真を見てビックリ。


それはそれは大大豪邸で、掃除するだけでどれくらいかかるものかと考えたらヒエっとなるレベルだった。



空き家開拓は生月でやっていたこともあって、何をどれくらいすればいいのかはだいたいわかっていた。



わかっていただけに、この大きさを見て絶望


ただ、その絶望が一瞬で吹き飛ぶくらいに、部屋がキレイだった。


掃除も10分ほどで終わり、今夜の寝床を確保。

軽くNさんと晩酌した後、お風呂とトイレの位置を確認してこの日は終了。渡り廊下のある一軒家だったのでビビる。



次の日は朝から部屋を案内される。

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昨日の夜に見えなかった巨大な梁に驚いたり、離れがガチの茶室っぽかったり、精神と時の部屋にするにはふさわしい建物だった。


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大きいのは建物ばかりではなく、土地もだった。



目の前の湿地のような土地はNさんの田んぼ(休耕地)だったり、裏にある巨大な畑(休耕地)もNさんのもの。

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さらに、裏の山もすべてNさんのものらしく、「全部好きに樹を切っていい」とのこと。



世界の半分をやろうと言われたらこんな気分なんだろうなってくらいの全能感だった。


誰一人、若者に出会わなかった場所



やりたいことがいっぱいあって、まずはどこから手を付けようか。


タケノコ採り放題と言われた山にはうさぎの糞やイノシシの糞があった。


例にもれず、ここではイノシシや鹿の獣害に悩まされているらしい。


こちとら、狩猟免許を持っているから、罠を置いてイノシシをとっ捕まえるくらいだったらたぶんできる。

イノシシとか鹿を解体して、ベーコンなんかも作ってみたい。



キレイな池があるから、池の水全部抜いて水風呂にしたい。


竹がたくさん生えているから、これを切って小屋でも作りたい。


竹林の奥に小屋を作って、ひたすらシーシャを吸いたい。


やりたいことがとにかくいっぱい溢れてくるからこそ、ここでの生活がとても楽しみで仕方がない。


一見、限界集落のようにおもえるけれども、徒歩二分でバス停、徒歩三分で個人商店、さらに名阪国道まで歩けば、大阪、名古屋、東京行きのバスに乗れるやたら立地の便利な場所だった。



生月のように海はないけど、近くの川の漁業権をもっているらしく、それも使えるなら使っていいとのこと。



開拓大好きな僕にとっては、天国のような場所だけど、どうにも若い人がいない。

比較的新し目の家があって、そこに一人見かけたけれどもそれっきり。



「もう、山の手入れもできん」

「畑は一応やりよるけど、もう農協とかに出荷とかもやりよらん。」


道ですれ違ったおばあちゃんたちから野菜を大量にもらう。

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正直なところ、スタンスとして単に自分が欲しい場所を作ろうとしているだけで、この地域をどうしようとかは全く興味がない。


ただ、僕は木材のための木が必要で、彼らは木が邪魔で邪魔で仕方がないらしいから、利害は一致しているとみた。


イノシシとか鹿とかも食料としてポンポンとれたら、ありがたがられるだろうし、こちらも巨大冷凍庫があるので、なんとかなりそうな。



ここを使って、どう生きるか。楽しみ!!!!

ここに、精神と時の部屋をつくる




精神と時の部屋。


それは圧倒的自然を前に武の修行に励んだり、無限に広がる竹林の中、静かに精神を落ち着けながらシーシャをふかしたり、ミニサウナに無限に入れたり、無限に本を読めたりする、圧倒的「無」と「自然」に飲みこまれる場所にしたい。


それを作りながら、生月でいろいろ不足していたためにできなかったことをやり込んで、スキルを身に着けて生月に帰ってくる算段だ。


幸い、狩猟免許を持っているので、野生動物でも罠に引っ掛ければ多少お金をもらえるかも、畑に適当にタネを巻いたり、たけのこを探したりすれば、食にも困らない。


和光とはまた一味違う新たなGround Moleをここに....!